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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科20巻11号

1985年11月発行

文献概要

臨床経験

Xanthogranuloma of bone 3例の臨床病理学的検討

著者: 横山庫一郎1 中馬広一1 篠原典夫1 増田祥男2 杉岡洋一2 栄本忠昭3 菊池昌弘3

所属機関: 1国立福岡中央病院整形外科 2九州大学医学部整形外科 3福岡大学医学部病理

ページ範囲:P.1341 - P.1344

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 抄録:骨に発生し組織学的にxanthogranulomaと診断された3例を臨床病理学的に検討した.症例は男性3例で比較的高齢者にみられ平均年齢は61歳であった.発生部位はいずれも大腿骨でmetaphysisからepiphysisに発生し,1例はレ線上巨細胞腫との区別が困難であった.組織学的には2例はほぼ全体がfoam cellの集簇から成り,巨細胞腫類似例ではfoam cellの集簇を伴うfibrous histiocytomaの像を呈し,一部に破骨型巨細胞も認めた.Xanthogranuloma (or xanthoma) of boneは現在ではbenign fibrous histiocytomaの範疇に含められる傾向にあるが,その他non-ossifying fibromaと同一とする考えや巨細胞腫の特殊な型とする考えもあり,その位置づけは必ずしも明確ではない.今回検索した3例中1例は巨細胞腫と密接な関連があると思われるが2例はbenignfibrous histiocytomaとの関連は明らかでなく,xanthogranulomaとしておく方がよいと思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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