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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科20巻12号

1985年12月発行

文献概要

論述

年長児の三角筋拘縮症の特徴と治療について

著者: 柳川哲二1 小泉恵1 鈴木雅清1

所属機関: 1国立舞鶴病院整形外科

ページ範囲:P.1387 - P.1395

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 抄録:乳幼児期に発症した三角筋拘縮症の患児が思春期前後まで治療されずにいた際に,肩関節周辺におこる2次的変形とその治療については充分に解明されたとは言えない.今回,12歳から19歳までの年長児,18肢について治療をする機会を得たので,年長児の三角筋拘縮症の特徴と当院での手術手技を紹介する.
 18肢中17肢に鎖骨の下垂や屈曲,肩峰の屈曲や回転などの骨格の変形を認めた.また,CT所見では上腕骨骨頭が関節窩に対して外旋して亜脱臼位をとり,肩甲骨と共に側方へ回転移動していた,さらに患側の胸郭は圧迫されて狭小化していた.手術によって全例に外転拘縮,翼状肩甲の消失をみた.肩幅の狭小化も,かなり改善されたが,骨格の変形に由来する肩下りは幾分のこった.肩関節前方亜脱臼は治療に最も難渋したが,矯正は可能であった.しかし,肩甲骨の変形などにより肩関節が,やや前方へshiftし勝ちであった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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