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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科20巻12号

1985年12月発行

文献概要

臨床経験

脊椎カリエス後の高度亀背に対する血管柄付腓骨移植の経験

著者: 藤哲1 東野修治1 原田征行1 近江洋一1 大竹進1 中野恵介1 植山和正1 森山明夫1 林篤1

所属機関: 1弘前大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.1431 - P.1435

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 抄録:脊椎カリエスの高度亀背変形3例に対して,前方除圧および確実な骨癒合強固な支持性を得る為に血管柄付腓骨によるstrut bone graftを行った.血管柄付腓骨に対しては小伏在静脈を移植し,胸背動静脈を栄養血管として縫合した.要した静脈移植の長さは,平均13cmであった,血管縫合を容易にし,血管縫合後の胸腔内血腫の予防を計り,さらには移植床作成の時間のズレをより少なくする為に若干の工夫を加えた.症例はいずれも両下肢麻痺を伴った65度,75度,130度の亀背変形の患者であり,術後経過観察期間は1年から3年であるが,いずれも骨癒合は良好で体幹装具なしで歩行可能となっている.Strut bone graftとして血管柄付腓骨移植術の利用は,確実な骨癒合が期待でき移植骨の強度も保たれ有効な手段と考えている.この手術方法を紹介し,3症例の経過について報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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