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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科20巻2号

1985年02月発行

文献概要

論述

X線上骨傷の明らかでない頸髄損傷について

著者: 米山芳夫1 柴崎啓一1 大谷清1 藤井英治1

所属機関: 1国立療養所村山病院整形外科

ページ範囲:P.127 - P.133

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 抄録:X線上明らかな骨傷がみられなかった頸髄損傷60例を,骨傷のみられた症例82例と対比し,調査検討した.非骨傷群では51〜60歳に最も症例が多く,受傷原因では歩行中の転倒や自転車の転倒といった,比較的軽度の外力による症例が多かった.麻痺の高位は第5頸髄節以下が障害されていた症例が最も多く,受傷直後の麻痺ではFranKel分類のAの割合が骨傷群に比べて少なかった.不全麻痺例では中心部損傷型が多かった.脊椎症性変化を伴っていた症例が多かった,治療は保存的治療を原則としたが,外傷性椎間板ヘルニアの症例,脊椎症性変化などによる遅発性麻痺進行例に対しては観血的治療の適応とした.麻痺の予後は,保存的治療例,観血的治療例との間に明らかな差は認められなかった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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