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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科20巻2号

1985年02月発行

文献概要

論述

人工股関節置換術における大転子切離の問題点

著者: 浅田莞爾1 清水孝修1 坂木和彦1 島津晃1

所属機関: 1大阪市立大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.143 - P.150

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 抄録:Charnley-Müller型人工股関節手術に当って私達は視野の確保,高位脱臼例あるいは再置換手術等に限って大転子切離を行い,またCharnley型ではroutineに大転子切離を行っている.今回これらの大転子wire締結症例についてwireの折損,大転子部の癒合不全,人工関節componentのゆるみと人工股関節設置位置との関係について調査した.調査対象症例のCharnley-Müller20関節およびWeber-Huggler3関節のうちwire折損は9関節,大転子癒合不全3関節,loosening 7関節,Charnley型50関節中wire切損28関節,大転子癒合不全5関節,looseningは0であった.このうちCharnley-Müller型で術前に比べ25mm以上の大転子引き下げ例8関節における大転子癒合状態とlooseningの発生をみると,大転子癒合良好例には3関節のlooseningと2関節の非looseningを認めるが,大転子癒合不全例は3関節ともlooseningを認めなかった.これらの事実より高度の大転子引き下ろしが人工関節componentのゆるみに与える影響について考察した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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