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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科20巻2号

1985年02月発行

文献概要

臨床経験

腰椎椎間板ヘルニア摘出術後に生じた極めて稀なossified extradural pseudocyst(ossified meningocele spurius)の1例

著者: 半田豊和1 辻陽雄1 飯田鷗二2 田島剛一2 森喜紀3

所属機関: 1富山医科薬科大学整形外科学教室 2富山労災病院整形外科 3根上総合病院整形外科

ページ範囲:P.173 - P.178

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 抄録:椎弓切除後に生じる脊髄硬膜外嚢腫,特に骨化性嚢腫は極めて稀で,文献的にVerbiest(1951)の1例,Rosenblum(1963)の1例のみであり,本例は第3例目ではないかと考える.本例は腰椎椎間板ヘルニアに対する椎弓切除術後,7年目に,右根性下肢痛で発症した著明な球状骨化性硬膜外仮性嚢腫の1治験例である.後方手術により前回手術の椎弓切除部位に発生した骨化性硬膜外仮性嚢腫を摘出し,同時に右S1神経根直下の再脱出髄核を摘出,局所に遊離自家脂肪移植を施行した.組織学的に嚢腫壁は成熟した骨組織から構成され,内面にはlining cellを有する粗な結合織で覆われていた.成因として初回手術時に生じた硬膜の微小な欠損より生じたくも膜ヘルニアが巨大化し,その壁が骨化したものと推定される.本邦では最初の症例と推定され,文献的考察とともに報告した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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