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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科20巻2号

1985年02月発行

文献概要

臨床経験

急性弛緩性対麻痺を示した第6-7胸椎椎間板脱出の1例

著者: 北野悟1 加藤義治1 平野典和1 関戸弘通1 辻陽雄1

所属機関: 1富山医科薬科大学医学部整形外科教室

ページ範囲:P.179 - P.185

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 抄録:我々は硬膜外腔に完全脱出した第6,7胸椎椎間板ヘルニアの一治験例を報告した.39歳,女性,背部痛より発症し,急速に弛緩性対麻痺へと進行し,spinal shockを呈した.神経学的所見では,第6胸髄レベルの不完全Brown-Séquard型脊髄障害を示していた.レ線所見では,全体としてdevelopmental narrow canalを呈し,第6胸椎下面にSchmorl結節を認めるほか異常なく,ミエログラムは,第6,7胸椎椎間間隙に一致した完全停溜像,ディスコグラムにて巨大正中ヘルニア腫瘤が描出された.緊急手術により,右開胸による前方進入で硬膜外腔に脱出したヘルニア腫瘤(500mg)を一塊として摘出し,椎体間固定を行った.術後5カ月の時点で自他覚症状は完治した.本症に対する文献的考察ならびに症状発現,手術術式に関し考察を加えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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