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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科20巻2号

1985年02月発行

文献概要

臨床経験

腸骨に発生した脱分化型軟骨肉腫の1例

著者: 堂前洋一郎1 田島達也1 斎藤英彦1 東條猛1 守田哲郎1 大西義久2 江村巖2

所属機関: 1新潟大学医学部整形外科学教室 2新潟大学医学部第二病理

ページ範囲:P.191 - P.194

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 抄録:脱分化型軟骨肉腫は,1971年Dahlinらにより提唱された比較的稀な腫瘍である.今回,我々は本症と診断された1例を経験したので文献的考察を加え報告する.症例は34歳男性.右腸骨外上後方部の手拳大の腫瘤を主訴として来院.X線像は右腸骨外側に広い茎部を有し,中に点状の石灰化が散在する軟部腫瘤陰影であった.昭和57年5月広範切除を施行.その組織所見は,大小不同の細胞からなるlow grade軟骨肉腫が主体であったが,周辺部は線維肉腫像や悪性線維性組織球腫と思われる組織像が混在していた.術後,VCR,ADMの化学療法を施行したが,術後3カ月で肺転移を来たし,転移巣を切除.MTXを追加した化学療法を行い,広範切除から1年後に,局所再発を来たし,片側骨盤離断術を行った.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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