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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科20巻3号

1985年03月発行

文献概要

論述

人工膝関節全置換術後に於ける非置換膝蓋骨の位置変化について

著者: 中村信也1 内田詔爾2 森重登志雄2 川村晴也2 伊志嶺孝一2

所属機関: 1東京大学医学部整形外科教室 2東京都立墨東病院リウマチ科

ページ範囲:P.227 - P.232

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 抄録:人工膝関節全置換術の膝蓋骨非置換例において膝蓋骨の位置変化を調べた.対象はキネマチック式膝関節の32人54膝であり,X線フィルムで計測を行い経時的に追跡した.その結果膝蓋骨は下方と外側への二移動がみられた.二移動は術前より存在していたが,下方移動は術後1年目で著明化しており,外側偏位は術直後改善されるが経過と共に再び偏位を生じていた.下方移動は術後の膝蓋腱の短縮が,外側偏位は術前の力が残存しているためと思える.二移動と臨床の関係は下方移動の場合膝屈曲制限,外側偏位は疼痛が関与していると思われる.二移動に対し非置換膝蓋骨は新関節面を形成し対応しやすいが,置換された場合新たな問題を生ずるおそれがある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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