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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科20巻4号

1985年04月発行

文献概要

特集 Spinal Instrumentation(第13回脊椎外科研究会より)

Spinal Instrumentation

著者: 金田清志1

所属機関: 1北海道大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.328 - P.328

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 脊柱は体幹の中心支柱としての支持性と,脊柱管内での神経組織保護の役割を有している.前者にはrigidityとplasticityの矛盾せる機構上の要求が課されている.脊柱のplasticityを犠牲にしrigidity獲得を目的する脊椎固定は,(1)脊柱の構築学的支持性に破綻をきたした場合の脊柱再建,(2)脊柱変形の進行防止と矯正保持,(3)神経障害や疼痛の緩解,などが目的とされる場合に適応がある.このような目的と適応のもと脊椎固定術は20世紀前半から盛んに行われてきた.
 Spinal instrumentationは,前述の脊椎固定の目標がより効果的,より確実に達成されるために行われる.脊柱変形の矯正と固定,損傷脊柱の整復と固定,種々の原因による脊柱機能障害の再建などのために応用されている.Spinal instrumentation surgeryの目標は,従来の脊柱再建の目標を逸脱するものではない.Implantsの応用で脊柱構築学上や機能上に障害が起こったり,その他の器官への副作用が起こってはならない.また過剰なspinal segmentsが固定されたり,生理的彎曲が障害されたり,隣接脊椎要素にimplantsの一部が異常刺激を与えたりすることは容認されるべきでない.脊柱管内には重要な脊髄,馬尾神経,そして神経根が保護されている.不適切なinstrumentationには神経損傷の可能性が常に存在する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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