icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科20巻4号

1985年04月発行

文献概要

特集 Spinal Instrumentation(第13回脊椎外科研究会より)

胸腰椎脱臼骨折に対するHarrington instrumentationの手術成績

著者: 森本典夫1 酒匂崇1 富村吉十郎1 森園良幸1 伊藤博史1 吉留鶴久1 大平博人1 橋口兼久1

所属機関: 1鹿児島大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.435 - P.441

文献購入ページに移動
 抄録:胸腰椎部の不安定脱臼骨折に対し,Harrington手術を行い,今回術後6ヵ月以上経過した24症例について検討した.症例は男性20例,女性4例で平均36.1歳,手術までの期間は平均4ヵ月で術後追跡期間は平均2年11ヵ月である.脊椎損傷の内訳ではHoldworthの分類で不安定粉砕骨折18例,脱臼骨折4例などが多かった.Instrumentationはほとんどがdistractionとcompression rodの併用である.術後神経機能の改善は著しくFrankelの評価基準で1段階以上改善されたものは70.6%であった.合併症としてはhookの逸脱が8例にみられた.本法は整復と強固な固定が同時に行え,早期のrehabilitationも可能である.Instrumentationは3 levels above-3 levels belowの方法で行い,上下一椎体までのshort fusionを原則としている.Distraction rodとcompression rodとの併用により,さらに強固な固定が得られる.Rodの逸脱が33%と高率に見られたが成績を左右するものではなかった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら