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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科20巻5号

1985年05月発行

文献概要

論述

慢性関節リウマチに伴った頸椎病変の経時的変化

著者: 冨士武史1 米延策雄1 藤原桂樹1 小野啓郎1 岡田孝三2 原田茂3 冨士正夫4

所属機関: 1大阪大学医学部整形外科学教室 2香川医科大学整形外科学教室 3結核予防会大阪病院整形外科 4国立白浜温泉病院

ページ範囲:P.577 - P.584

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 抄録:1年6カ月以上の入院加療を行ったclassical RA患者のうち頸椎レ線像の経年的な観察が可能であった33例を対象として,環軸関節前方亜脱臼(AAS),軸椎歯突起頭蓋内陥入(VS),下位頸椎亜脱臼(SS)がどのように進行し,かつその進行が予測できるか否かをretrospectiveに検討した.調査開始時の平均年齢は51.4歳,頸椎レ線像の観察期間は平均6年1カ月で,以下の結果を得た.
 (1)軸椎周囲のレ線変化が認められ,環軸椎間の矢状面での可動性が低下している例ではAASが進行した.(2)軸椎歯突起のerosion,環軸椎側方関節の変化を認める例ではVSが進行し,高度に進行した例ではSSを合併する傾向があった.(3)SSは頸椎症性変化の稀なC2/3,C3/4椎間に多くみられ,RAに特異的であったが,この進行を予測できる頸椎レ線変化は発見できなかった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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