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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科20巻5号

1985年05月発行

文献概要

シンポジウム 人工股関節再置換術の問題点

Müller型人工股関節の長期成績からみた"ゆるみ"の原因と対策

著者: 内山真1 長屋郁郎1 浅井富明1 衛藤義人1

所属機関: 1国立名古屋病院整形外科

ページ範囲:P.593 - P.602

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 抄録:〈目的〉当院で10年以上にわたって一貫して行ってきたMüller型人工股関節手術例の,主としてX線学的成績の検討から,"ゆるみ"の要因を考察し,その予防対策を講ずる一助としたいと考えた.〈対象〉1970年10月より1981年11月までに行ったMüller型人工股関節手術症例509例,586関節のうち,現在までに再置換術を行った43例,44関節を対象症例として"ゆるみ"のrisk factorを考察した.〈結果〉"ゆるみ"発生のrisk factorとしては,ソケット側では,二次性変股症例に高率にゆるみが発生している事実より,種々の問題点を有する日本人女性の狭小な臼蓋そのものが,手術手技上の困難な問題を提供していると考えられた.ステム側では,大腿骨髄腔の広い男性例や,人工骨頭からのサルベージ例に再置換率が高かったことより,Müller型オリジナルステムの太さ・形状と大腿骨髄腔との不適合が最大のrisk factorであると推定された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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