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手術手技シリーズ 脊椎の手術・27
胸椎および胸腰椎の手術 脊髄腫瘍の手術
著者: 辻陽雄1 玉置哲也1
所属機関: 1富山医科薬科大学整形外科学教室
ページ範囲:P.631 - P.643
文献購入ページに移動脊髄腫瘍は本来,脊髄実質,脊髄神経根ならびにそれらの被膜あるいは脊柱管内結合織・血管などから生じる腫瘍性病変をさし,それにもとづく進行性の圧迫性脊髄麻痺を呈する外科的脊髄疾患である.
したがって,殆んどは神経組織由来の原発性腫瘍であるが稀ならず脳に生じた,あるいは脳に転移した腫瘍が脊髄腔を経由して脊髄に転移巣を形成する場合もあるほか,血管奇形,外胚葉性腫瘍など多彩である.いずれにせよ,多くは慢性進行性の脊髄圧迫障害を主症状とするが,中には麻痺の急性増悪をみる例も少なくない.この場合,一般的には腫瘍確認とともに緊急摘出が要求される.本稿では胸・腰椎部での脊髄腫瘍のうち一般的なパターンを挙げて,その摘出手技のコツを述べることとするが,この手技の基本は上位頸髄腫瘍,下位頸髄腫瘍にも共通することである.
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