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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科20巻5号

1985年05月発行

文献概要

整形外科基礎

抗生物質(Cefoperazone)の骨組織および周辺組織への移行濃度に関する考察

著者: 西岡淳一1

所属機関: 1滋賀医科大学整形外科学教室

ページ範囲:P.655 - P.661

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 抄録:抗生物質(Cefoperazone)の血中および組織内濃度を測定し,その動態を考察した.組織として末梢血のほか骨髄血,骨組織,筋肉,靱帯を対象とし,骨組織は皮質骨と海綿骨を分けて採取,分析した.検体は変形性関節症(OA)9例,慢性関節リウマチ(RA)4例の14股の股関節障害(股関節全置換術13股,骨切術1股)の患者から採取した.Cefoperazone 2gを手術直前に静注し,各検体の採取時刻を正確に記した.抗生物質濃度の測定は日本抗生物質医薬品基準一般試験法に従って行った.末梢血および骨髄血内濃度は回帰分析法で指数関数が最もよく相関し,骨,筋肉,靱帯の各固型成分は一次関数に相関した.骨髄血内濃度が末梢血のそれより高いものがOA症例に多く,RA症例と相反した.しかし末梢血濃度と組織内濃度との間にはRA症例の方により高い相関性が得られた.
 以上の結果について考察を加えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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