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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科20巻5号

1985年05月発行

文献概要

臨床経験

術後16年を経て再発したと思われる硬膜内髄外腫瘍の1例

著者: 長谷川良一1 浜田勲1 中村孝志1 林卓司1 大田秀一1

所属機関: 1北野病院整形外科

ページ範囲:P.663 - P.667

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 抄録:脊髄腫瘍摘出術は,もはや日常的となったが,再発例に対する手術成績は不良である.今回,我々は初回手術後16年を経て再発したと思われる胸髄硬膜内髄外腫瘍に対し手術を施行し術後良好な結果を得たので報告する.〈症例〉48歳,女性,主婦.昭和38年左背部痛自覚,42年6月8日,第1〜第3胸椎に及ぶ椎弓切除,硬膜切開を施行し,第2胸髄左側後根と連続性のある硬膜内髄外腫瘤を摘出した.術後神経症状改善し日常生活に復していたが,58年3月背部痛自覚,5月下旬より対不全麻痺となり7月7日第7頸椎〜第4胸椎に椎弓切除,硬膜切開を施行し,嚢腫状腫瘤を摘出した.術後,神経症状は改善し,両足底部の知覚障害を認めるのみでADL上支障なく生活している.病理組織診断は,初回時「肉芽腫」,再発時「neurinoma Antoni B type」であったが,手術所見より「neurinoma」の再発と考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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