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論述
遺残亜脱臼の病態と骨盤骨切り術の適応—臼蓋の前縁,後縁の状態から
著者: 片田重彦1
所属機関: 1藤田学園保健衛生大学整形外科学教室
ページ範囲:P.684 - P.692
文献購入ページに移動股関節前後像で臼蓋に接線上に入射するような位置にある骨盤の前傾度を計測することにより,臼蓋の矢状面上の方向を測定した.39症例の遺残亜脱臼を検索したところ臼蓋角30〜35度の軽度の遺残亜脱臼では前縁の欠損があり臼蓋は前方仰角が10度前後増加していた.しかし臼蓋角36度以上の高度の遺残亜脱臼では前方仰角の増加は少なく寧ろ正常臼蓋の方向に似てくる.これは後縁の欠損による相対的なものである.
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