icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科20巻6号

1985年06月発行

文献概要

論述

乳児先天股脱のスクリーニング—生後3-4ヵ月児鼠径皮膚溝所見の意義について

著者: 安藤御史1 後藤英司1

所属機関: 1旭川医科大学整形外科学教室

ページ範囲:P.693 - P.697

文献購入ページに移動
 抄録:生後3-4ヵ月児の先天股脱検診のスクリーニングとして,一般に重要視されている開排制限は検診に携わる整形外科医以外の医師,保健婦には判定が比較的難しく,これのみで検診見逃しをなくすることはできない.放射線被曝量を減少させ,かつ検診見逃しをなくするために,鼠径皮膚溝所見が先天股脱検診のスクリーニングとして有効であるかどうかを生後3-4カ月児1110名を対象として検討した,開排制限陽性率は6.1%,鼠径皮膚溝所見陽性率は15.6%であり,臨床的およびX線診断上の完全脱臼,亜脱臼との一致率は,前者は70.8%,28.6%であったが後者では,それぞれ100%であった.したがって鼠径皮膚溝所見は,生後3-4ヵ月児の先天股脱検診のスクリーニングとして,より有効であると考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら