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論述
運動時のエネルギー消費からみた脊柱側彎症
著者: 熊野潔1 田中豊孝2 三上凱久3 下出真法2 森愛樹2
所属機関: 1関東労災病院整形外科 2東京大学医学部整形外科 3虎の門病院整形外科
ページ範囲:P.699 - P.706
文献購入ページに移動結果:体重当り酸素消費量(VO2/Wt),酸素摂取率(VO2/VE),換気量(VE),呼吸数(R. R.)で3群を正常と比較した.レ病でVO2/VEが安静時有意に高い以外は,VO2/VEおよびVO2/Wtでは3群に差はなかった.一方R. R.は,正常に比べて中等度群およびレ病群で連動時に明らかに増大した.この2群では,酸素消費量の増大とともに呼吸数の増加が著しい.3群には換気量の差はないからこの2群では,浅く早い呼吸運動を呈したことになり,運動量の増大とともに呼吸数の増大ひいては呼吸運動エネルギーの増大による負担が示唆された.特にレ病では平均Cobb角50度に拘らず,この傾向が強かった.
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