icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科20巻6号

1985年06月発行

文献概要

論述

モアレ法による背部矢状面形態の定量的解析—Milwaukee Brace治療前後の変化

著者: 佐藤英貴16 井上駿一16 篠遠彰16 大塚嘉則2 小野崎晃3 谷田貝富彦4 出沢正徳4 芦沢玖美5

所属機関: 1千葉大学医学部整形外科学教室 2国立療養所千葉東病院整形外科 3国立横浜東病院整形外科 4理化学研究所 5大妻女子大学人間生活科学研究所 6現:山梨医科大学整形外科学教室

ページ範囲:P.731 - P.739

文献購入ページに移動
 抄録:特発性側彎症の形態学的研究は,脊柱の形態的変化として前額面を中心に行われてきたが,前後彎に関する矢状面形態の研究は比較的少ない.今回我々はモアレ検査法を用いて千葉大学側彎症外来における特発性側彎症患者50例の矢状面形態に関する研究を行った.対象は全例女性で,小学6年生(11-12歳)31例,中学2年生(13-14歳)19例である,また対照として集団検診で得られた正常例女子小学6年生74例と女子中学2年生48例を用いた,解析の結果,中学2年時において胸椎後彎をみると,adolescent typeの未治療女子側彎症患者の後彎は正常者より小さくなり,Milwaukee Brace治療後側彎症患者では,未治療者に比してさらに後彎が減少し一部の症例では平背がみられることがわかった.したがって,装具治療においてモアレ法を用いれば,X線による侵襲を考えずに頻回検査ができ,平背予防にも効果的であると考える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら