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整形外科基礎
アルコール投与家兎にみられた大腿骨頭骨細胞の脂肪壊死
著者: 川井和夫1 臼井康雄1 清水富男1 渡辺康司1 広畑和志1
所属機関: 1神戸大学医学部整形外科学教室
ページ範囲:P.751 - P.758
文献購入ページに移動水のかわりに日本酒を18カ月間投与したところ血清学的には高トリグリセライド血症(対照群の約5倍)が生じ,肝臓には高度の脂肪肝が認められた.大腿骨頭には骨髄の脂肪髄化と骨端部骨細胞の広範な脂肪変性像が認められた.電顕的には脂質は骨細胞内に大きな低電子濃度の脂肪顆粒または脂肪空胞として観察された。これらの脂肪顆粒により核は細胞の一側に圧排されており,細胞は脂肪変性像を呈していた.
以上のことより骨細胞の脂肪変性は全身の脂質代謝障害や脂肪肝と関連した所見と思われ,大腿骨頭壊死の発症に何らかの形で関与すると推測された.
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