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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科20巻6号

1985年06月発行

文献概要

臨床経験

外傷後損傷示指のray amputationについて

著者: 平山隆三1 梅藤千秋1 小野寺信男1 竹光義治1

所属機関: 1旭川医科大学整形外科学教室

ページ範囲:P.767 - P.771

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 抄録:Five digit handを熱望する日本人的心情からしてfour digit handとなる機能再建術を希望する例は少ない.最近経験した外傷後損傷示指単独のray amputationにつき検討を加えたので報告する.
 症例は7例で21歳より61歳まで,男5例,女2例,右2例,左5例である.手指のpainful stump 4例,useless stump 3例である.受傷より再建までの期間は最短2カ月,最長6カ月間である.手術術式はracket型皮切を用い,屈筋腱,伸筋腱の中指への移行は行わず,第一背側骨間筋のみ中指M-P関節付近へ母指最大外転位として縫合する.術後早期に自動運動を開始する.
 術後握力15%減少,Key pinch力10%減少,回内力40%減少とみている.合併症にて手掌幅,指数の減少,母指中指間皮膚の知覚異常,中指の軽度変形の残存はあるが,手全体からすれば機能的,整容的に良好な結果をえており,有用な術式と考える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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