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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科20巻6号

1985年06月発行

文献概要

臨床経験

肘の注射部位に発生した巨大ないわゆるMyositis ossificansの症例

著者: 菅野裕雅1 荒井三千雄1 荻野正明1 山本正洋1

所属機関: 1秋田大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.785 - P.789

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 抄録:15歳の女子で肘部への静脈内注射後,巨大な腫瘤状を呈したmyositis ossificansの症例について述べた.静脈内注射後,2週後にクルミ大,8週後にテニスボール大の腫瘤となった.食事などの日常生活上に,かなり不便さを生じているため,発症後15週目に摘出術を施行した.病理組織学的には,腫瘤は不規則ながら,3層構造をなしていた.術後,5カ月の現在,腫瘤の再発は認めていない.本例では,骨膜の関与はなく肘の注射部位の血腫と筋膜および周囲の結合組織の化生がその成因と思われた.腫瘤の中に血腫の組織像は認めないが,成因の上からはossifying hematomaの可能性も考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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