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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科20巻7号

1985年07月発行

文献概要

論述

悪性軟部腫瘍の肺転移

著者: 姥山勇二1 後藤守1 山脇慎也1 井須和男1 小六哲司2 山城勝重3 宮川明3

所属機関: 1国立札幌病院整形外科 2国立札幌病院呼吸器内科 3国立札幌病院病理

ページ範囲:P.796 - P.805

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 抄録:我々が扱った170例の悪性軟部腫瘍から肺転移の病態を検討した.肺転移の大半は原発巣の初回治療から2年以内に出現し,1年以内で死亡する.胸部X線像からみた肺転移巣の増殖形態には,腫瘍の大きさと数との増殖関係から,multiple nodular type,massive type,mixed type,の3つに分類される.このtypeと組織型や予後に明らかな関連性がみられた.肺転移巣の発育進展様式には,肺内転移,肺表面転移,胸膜転移の3つの異なった様式がみられる.肺表面および胸膜転移巣は胸部X線像にて病巣早期から発見することは難しくその検索にはCTが有用である.肺表面および胸膜転移巣は血胸や胸膜炎などの重篤な続発症を生じ易く予後に大きな影響をもたらすので,肺転移の診断・治療にあたってはこれらの病巣の有無を把握しておくことが重要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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