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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科20巻7号

1985年07月発行

文献概要

シンポジウム 骨巨細胞腫の診断と治療

膝周辺の骨巨細胞腫の治療—準切除術について

著者: 竹山信成1 檜垣昇三1 三輪隆1 小島達自1 飯島卓夫1 阿部光俊2 立石昭夫2 仲田実生2

所属機関: 1東京大学医学部整形外科学教室 2帝京大学医学都整形外科学教室

ページ範囲:P.851 - P.857

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 抄録:骨巨細胞腫の治療に掻爬と骨移植では局所再発率が高く,切除では治癒するが機能的予後が不良である.膝周辺の腫瘍に対して再発率の減少と関節機能の温存を目的として,切除と掻爬術,いわゆる準切除術と自家骨移植を行った.準切除術の適応は病巣が偏側性であり,一側の骨皮質は健常で,関節面に接した部分に若干の正常骨が残っていることである.方法は,関節面に接した部分のみを掻爬して関節軟骨を温存し十分に海綿骨を充填する.関節面以外の部分は膨隆している骨皮質を含めて健常部から切除し,腸骨から採取した骨を移植する.症例は22例で,平均術後観察期間は8年で,局所再発を生じたのは2例である.2年以上経過症例は21例で,局所再発率は9.5%である.術後の膝関節可動域について,再発例の2例を除いた20例中15例(75%)が屈曲120°以上可能で機能的予後も良好である.準切除術と自家骨移植術は膝周辺の大部分の骨巨細胞腫の症例に適応がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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