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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科20巻7号

1985年07月発行

文献概要

シンポジウム 骨巨細胞腫の診断と治療

膝周辺に発生した骨巨細胞腫に対する治療

著者: 川野壽1 矢作宏1 水谷正昭1 大幸俊三1 鳥山貞宜1

所属機関: 1日本大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.859 - P.865

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 抄録:1957年以降,経験した骨巨細胞腫59例のうち,膝関節周辺に発生した33例の予後調査を行った.このうち,22例にその膝関節の機能を評価した.〈結果〉(1)再発は,単純な掻爬,骨移植によるものが最も多かった.準切除あるいは広範囲掻爬による再発はなかった.(2)当科初診,手術による再発率は13%であった.(3)脛骨近位端に発生したものの再発率が高かった.(4)約80%に術後,膝関節可動域が正常に回復した.(5)現在のところ,再発のくりかえしが必ずしも悪性化につながっていない.以上より,膝関節周辺に発生した骨巨細胞腫に対しては,air drillを用いた,準切除あるいは広範囲掻爬による徹底した廓清により十分治療できると考える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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