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臨床経験
神経内Ganglionによると思われる肩棘下筋麻痺の1例
著者: 臼井康雄1 原田義昭1 水野耕作1 広畑和志1
所属機関: 1神戸大学医学部整形外科学教室
ページ範囲:P.887 - P.891
文献購入ページに移動症例 33歳,男性.職業:釘打ち工.主訴:右肩甲部痛および肩甲部筋萎縮.現病歴:昭和55年夏頃より,しばしば右肩甲部に激痛を感じていた.右棘下筋の萎縮が著明であるため本院を受診した.筋電図所見:棘上筋には異常はなく,棘下筋にのみdenervationの所見がみられた.肩甲上神経棘下筋枝の不全麻痺と診断して昭和58年7月手術を施行した.手術所見:手術により,肩甲骨spinoglenoid notchにganglionをみい出した.この嚢胞により肩甲上神経が圧迫されて棘下筋萎縮を生じたものと思われた.嚢胞摘出後の経過は良好である.
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