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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科20巻7号

1985年07月発行

文献概要

臨床経験

Diastematomyeliaを合併した腰椎部Epidermoid cystの1例

著者: 岩下靖史1 三河義弘1 四方實彦1 山室隆夫1 小堀真1 高橋寛2

所属機関: 1京都大学医学部整形外科学教室 2国立宇多野病院整形外科

ページ範囲:P.893 - P.897

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 抄録:第5腰椎部にdiastematomyeliaを有し第4,5腰椎部にepidermoid cystを合併した症例を経験したので報告する.患者は,53歳の男.主訴は,両下肢知覚障害,陰萎.昭和34年腰痛が出現し,昭和35年近医にて椎間板ヘルニアの診断のもとに手術を受け軽快.昭和55年頃より両下肢知覚障害をきたし,その後膀胱直腸障害,陰萎も出現.昭和58年京大整形外科入院.諸検査の結査,馬尾神経腫瘍の診断のもとに第3腰椎より第1仙椎に至る椎弓切除を施行.第4,5腰椎部epidermoid cyst,第5腰椎部にdiastematomyeliaを認めた.Diastematomyeliaにepidermoid cystもしくは,dermoid cystを合併したものは欧米に10例本邦において2例の報告を見るのみで極めて稀なものと思われる.発生病理としてepidermoid cystがinoculationに起因する可能性は否定できないまでも,Bremerの副神経腸管説にしたがいdiastematomyeliaと同時に先天的に発生したと考えるのが妥当と思われた.以上,発生病理としてBremerの説を紹介し文献的考察を加え報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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