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整形外科を育てた人達 第29回
Hans von Gerssdorff(推定1455-1517)
著者: 天児民和1
所属機関: 1九州大学
ページ範囲:P.984 - P.987
文献購入ページに移動Hans von Gerssdorffは一般にはSchielhausと言われていた.彼の誕生は明らかでないが,医学史研究者で「Geschichte der Orthopädie」(1961)の著名であるProf. Bruno Valentinの推定によると,出生は1455年で死亡は1517年位と考えている,誕生地も明らかでないが,今は東ドイツ領となっているSchlesien地方であろうと推定されている,当時は外科医は内科医よりも社会的地位が低く,ー般に理髪師が外科医を兼ねていた.そのため修業も徒弟として行われていた,その間度々の戦争があり,その度に軍医として参加したと考えられる.その40年以上の経験により「Feldtbuch der Wundtartzney」ができたと思われる.ただ当時の医師はラテン語で書物を書くことが習慣的になっていたが,この書物はドイツ語である.
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