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手術手技 私のくふう
変形性股関節症に対する寛骨臼回転骨切り術
著者: 土方浩美1 田川宏1
所属機関: 1東京女子医科大学整形外科学教室
ページ範囲:P.1057 - P.1070
文献購入ページに移動我が国における変形性股関節症は,ほとんどが亜脱臼に起因する二次性股関節症である.これらに対する手術的治療法には数多くの術式が用いられているが,臼蓋形成不全に対して骨頭被覆を拡大する骨盤側の手術にも各種のものがある.股関節形態の正常化をはかることにより過大かつ異常な応力分布を解消することが,永続的な治療効果につながるものと考えられ,この意図に沿う術式として,1968年より寛骨臼回転骨切り術を広く実施してきておりおおむね満足すべき結果を得ている.この方法は,本来の関節軟骨をそのまま移動するという特徴を有するとともに,荷重域の拡大による荷重の分散,臼蓋荷重面の水平化による剪力の減少,骨頭位の内方化による合力の減少など生体力学的に優れた効果が得られる.
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