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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科20巻9号

1985年09月発行

文献概要

調査報告

手術成績におよぼす経過観察率の影響—全人工関節置換術の追跡調査より

著者: 安藤御史1 後藤英司1

所属機関: 1旭川医科大学整形外科学教室

ページ範囲:P.1077 - P.1081

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 抄録:全人工関節置換術施行例107名の術後調査より,経過観察順調群,難航群がどのような症例であるかを分析し,手術成績におよぼす経過観察率の影響について検討した.術後1-4年未満と4年以降では経過観察順調群では観察率に有意の差がみられた(P<0.01)ため,術後1-4年未満までは経過観察難航例を無視,あるいは除外しても成績には影響しないが,術後4年以降では経過観察順調群のみの成績は実際の成績よりも常に良くなる傾向がみられた.またこの傾向は術後経過期間が長くなるにつれ強まることが推察された.一方経過観察難航群には成績不良例がより多く含まれていた.従って長期手術成績の検討にあたっては,成績の過大評価を避けるために,かなり高い経過観察率が必要であると考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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