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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科21巻1号

1986年01月発行

文献概要

シンポジウム 骨盤臼蓋の発育

ヒト寛骨臼の発育—acetabular cartilage complexにおける二次骨化中心

著者: 東博彦1 賀古建次1 松井健郎1

所属機関: 1埼玉医科大学整形外科

ページ範囲:P.33 - P.41

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 抄録:ヒト寛骨臼の発育はacetabular cartilage complexによって行われ,8歳から12歳頃までに二次骨化中心が出現する.Acetabular cartilage complexは臼底部ではY字状を呈し,外方へのびて軟骨幅を増してカップ状となり,関節軟骨へ移行する.われわれは解剖学材料の2例(8歳,女と14歳,男)で二次骨化中心を確認し,前者の組織像で軟骨表面に島嶼状の骨形成を認め,後者では二次骨化中心より形成された骨が臼縁を囲んでいた.ラットでの連続組織標本ならびに発育期ヒト寛骨臼CT scanによる検索で,臼辺縁と臼底の二次骨化中心は成長とともに互いに癒合し,連続して存在する.寛骨臼の発育とくに臼前方および上方部の発育にこれら二次骨化中心は重要な意義を有するものと思われ,これらの骨化中心をos acetabuliまたはacetabular epiphysisと総称するのが妥当と考える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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