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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科21巻1号

1986年01月発行

文献概要

シンポジウム 骨盤臼蓋の発育

先天股脱治療後の臼蓋形成不全の推移について—骨盤発育の計数に関連して

著者: 泉田良一1 中川智之1 泉田重雄2 藤中星児2 坂巻豊教2 石倉哲雄2 山田治基2 沖永明3 福秀二郎3

所属機関: 1国立東埼玉病院整形外科 2慶應義塾大学医学部整形外科 3都立清瀬小児病院整形外科

ページ範囲:P.43 - P.50

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 抄録:先天股脱初期治療後の側方化及び臼蓋形成不全の推移につき,昭和34年に教室の鈴木,榊田らが行った正常股関節の発育過程の研究を基に論じた.側方化,臼蓋形成不全等に対する計測法は,いまだに意見の一致をみないが,我々は側方化の指標としてPauwelsの力学モデルのleverarm bの小児版ともいうべきCO値(骨盤正中線骨頭中心点間距離),臼蓋形成不全の指標としてEO値(骨盤中心線骨頭中心点間距離)を提唱した.又成長を年齢ではなく骨盤内径の1/2(YO値)を用いて表わすことの有用性を論じた.これにより,初期治療後の側方化が,臼蓋形成遅延群とも呼ぶべき,みかけの側方化群と真の側方化群に別けられることを示した.後者でも経過期間中に臼蓋過成長による,骨頭被覆率の改善がみられたが,その過成長が成長終了まで続くかどうかは疑問である.又従来の指標につき論じたが,特にCE角を用いての側方化の評価に対する疑問点を明らかにした.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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