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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科21巻1号

1986年01月発行

文献概要

シンポジウム 骨盤臼蓋の発育

成人臼蓋不全股の骨盤形態の特徴—Inward Wing CT像について

著者: 久米田秀光1 船山完一1 宮城島純1 北純1 細越悠夫2 村上享2 鴇田俊一2

所属機関: 1東北大学医学部整形外科教室 2石巻赤十字病院整形外科

ページ範囲:P.67 - P.75

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 抄録:成人の臼蓋形成不全は,骨盤・寛骨臼の発育上の欠陥あるいは先天股脱治療後の遺残性亜脱臼の結果と考えられるが,私達は臼蓋形成不全の形態学特徴をより立体的にとらえるため単純X線に加えCTを用いて検索した.正常者は43例86関節,臼蓋形成不全者は31例60関節を対象とし,CTのslice部位は,scout viewより両上前腸骨棘間,上部臼蓋縁,両大腿骨頭中心部とし,両上前腸骨棘間距離,腸骨翼前方開角,両大腿骨頭間距離をそれぞれ測定した.その結果,臼蓋形成不全者は正常群にくらべ両上前腸骨棘間距離が平均3.5cm狭く,腸骨翼前方開角も平均5.4度大きく骨盤は全体に前すぼまり,すなわち「Inward Wing」と仮称できるような形態学的特徴をもっていることを示唆した.またCTの重積図を作成し,大腿骨頭のlateralizationなど臼蓋形成不全の特徴を立体的に示した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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