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論述
アイソエラスティック(Isoelastic)人工股関節
著者: 小林郁雄1 篁進1 柏木大治2 松下積2 伊熊貢秀2
所属機関: 1北兵庫内科整形外科センター 2明和病院
ページ範囲:P.1078 - P.1090
文献購入ページに移動ステムのlooseningが人工関節の3関節に認められたが,その程度は僅かであった.ソケットのlooseningは1関節に術後早期に認められたが,これは技術的未熟によるものであった.ステムおよびソケットの周辺に骨の新生が認められ,時間の経過とともに人工関節が定着する所見が認められた.動力学的試験では,アイソエラスティック・ステムと大腿骨の上部は互いによく似た力学的性質を示した.これに反して,Muller型金属ステムにセメントを使用した場合には,骨に大きな負荷が加わることが分かった.アイソエラスティック人工股関節は,"ゆるみ"や破壊の起こりにくい人工関節である.
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