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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科21巻10号

1986年10月発行

文献概要

臨床経験

大腿骨頭無腐性壊死症に続発した大腿骨頸部骨折の2例

著者: 長谷川功1 増田武志1 松野丈夫1 菅野大己1 山口秀夫1

所属機関: 1北海道大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.1171 - P.1175

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 抄録:大腿骨頭無腐性壊死に続発した大腿骨頸部骨折の2例を報告した.2例ともに軽微な外力で骨折していた.また,壊死範囲は骨頭全体に及んでおり,その殆んどの部が無反応性の骨壊死で,壊死骨梁がそのまま残存していた.境界部は骨頭頸部移行部に位置しており,この部に壊死骨梁の吸収像が認められた.以上の臨床的,組織学的特徴より本骨折の発生機序を以下の如く推論した.大腿骨頭無腐性壊死において,壊死範囲が広く境界部が骨頭頸部移行部に位置すると,この部に修復反応としての壊死骨梁の吸収がおこり抵抗減弱部が出現する.この部は応力の集中する部であり,日常動作での微小骨折の積み重ねから,やがて頸部骨折をおこすに至る.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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