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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科21巻11号

1986年11月発行

文献概要

論述

呼吸麻痺性上位頸髄損傷の治療

著者: 冨永積生1 伊達和友1 大内啓司1 片山稔1 万代恵治1 豊海隆1 秋穂靖1

所属機関: 1島根県立中央病院整形外科

ページ範囲:P.1211 - P.1220

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 抄録:昭和42年以降に経験した上位頸髄損傷呼吸麻痺症例は28例で,麻痺レベルがC1以上脳幹部にいたるpentaplegia 4例,C2,C3のrespiratory quadriplegia 24例.損傷部位が上位頸椎のもの10例,C2-3,C3以下のもの18例.C3,C3-4,C4レベルのもの8例,それ以下のもの10例.これは上位麻痺への波及損傷となる.骨傷性のmalalignmentのもの24例,非骨傷性のもの4例.これらの症例を呼吸・循環管理のもと頸椎損傷に対する治療を行ったが,いかなる症例が生きながらえ,いかなるものが死にいたったか,その要因をかかげた.
 予後は16例が死亡.麻痺の何らかの改善,下降のもの13例,これらは呼吸障害からぬけ出し人工呼吸器から離脱できた.1例は5年間もいまだ生存する.9例が頸部筋支持増強により支持坐位可能となり家庭に復帰した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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