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シンポジウム Bioactive Ceramics研究における最近の進歩
合成水酸アパタイトの骨親和性
著者: 丹羽滋郎1 堀正身1
所属機関: 1愛知医科大学整形外科学教室
ページ範囲:P.1233 - P.1240
文献購入ページに移動1)骨髄内に移植されたHA顆粒は移植後早期よりHAを中心とした骨形成を示した.
2)この骨形成はHAの焼成温度により差を認め,800〜900℃にて焼成されたHAが最も優れた新生骨形成を示した.
3)至適温度で焼成されたHAもその形状により骨形成に差を認め,小さい粒子径のHAが良好な新生骨形成を示した.
4)至適温度にて焼成したporous HAはその気孔径により骨形成の差を認め,90μmの気孔径を有するporous HAが,最も優れた骨形成を示した.
5)HAにより形成される骨の形成過程は生体のそれと酷似しており,その骨は生体の要求に合う様にremodelingを受けた.
上記の結果より合成HAを45例に臨床応用し,現在3年半経過した巨細胞腫例を始めとして全例良好な結果を得ている.
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