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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科21巻11号

1986年11月発行

文献概要

手術手技シリーズ 関節の手術<上肢>

肘関節拘縮に対する関節解離術

著者: 阿部宗昭1

所属機関: 1大阪医科大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.1271 - P.1280

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はじめに
 肘関節の拘縮に対する手術法の呼称に関し若干の混乱があるように思われる.すなわち,関節形成術,関節授動術などが用いられているが,拘縮に対する手術法の呼称としては必ずしも適当でないように思われる.関節形成術は強直した関節や破壊された関節に対し関節切除を行い中間挿入膜や人工関節によって新たな関節を形成する術式に対して用いられるべきであろう.関節授動術は強直や拘縮した関節に可動性を持たせる術式のことでより広い意味での呼称であり非観血的な方法も含まれることを考慮すると拘縮に対する手術法の呼称としては必ずしも適当でない.
 関節解離術arthrolysisは本邦では一般化していない呼称と思われるが,Kessler10),関16)等も記載しており,肘関節拘縮に対し可動性を持たせるための術式を描写するのに最も適当な呼称と考えられる.本稿では,日常,比較的遭遇する機会の多い,主として外傷に起因する肘関節拘縮に対する関節解離術について著者が行っている術式の詳細とその適応について述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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