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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科21巻11号

1986年11月発行

文献概要

臨床経験

結核性重度亀背変形に対する腓骨支柱骨移植と内固定術の経験

著者: 熊野潔1 宮下裕芳1 石田哲也1 侭田敏且1 大石陽介1 三上凱久2

所属機関: 1関東労災病院整形外科 2虎の門病院整形外科

ページ範囲:P.1287 - P.1291

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 抄録:2例の結核性重度亀背変形の治療経験の報告である.症例1は35歳男性,腰背部痛を主訴.Cobb角100度の陳旧性脊椎カリエスで,Halo-pelvis装置を装着後に左前方進入法によって腓骨支柱骨移植と肋骨骨移植を行い術後もHalo-pelvis装置で固定した.術後7年の現在Cobb角73度に矯正され疼痛は軽減した.症例2は44歳男性,左結核性距踵関節炎を合併した活動性カリエス.亀背はCobb角110度であった.左前方進入法にて病巣郭清と腓骨支柱骨移植と腸骨骨移植を行い,更にSlot-Zielke Instrumentationを行った.術後は,外固定を用いず2ヵ月間の臥床の後起立歩行を開始.術後1年半の現在,再発の徴候もなくCobb角98度に矯正されている.4cm〜11cm長の腓骨を用いたが骨癒合は良好であり支柱骨として適している.症例2では,感染創の中に金属内固定具を用いたが,強固な固定力が得られて早期の離床と骨癒合が得られ良好な結果であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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