文献詳細
シンポジウム セメントレス人工股関節
文献概要
抄録:最近骨セメントを使用しない人工股関節が注目を集め,内外を問わず普及しつつある.骨セメントを使用せずに人工股関節を固定する方法としてLord式は,臼蓋側をネジ込み式,大腿骨側は表面球状のmadreporique typeを用いている.本邦では臼蓋形成不全の強い症例が多く,臼蓋側componentをネジ込み,initial anchorageを得るのに苦労する場合が多い.その際の手技上の工夫として,臼蓋底を意識的に破ってringを中心性脱臼位に入れる場合と,急峻なacetabular roofにあらかじめ植骨をしてから臼蓋をreamingしてringをネジ込む方法とを用い,現在までほとんどの症例に骨セメントを使用せずに,biological anchorageが得られている.
1979年より現在まで100関節にLord式人工股関節を使用し,その内2年以上直接経過観察しえた54関節について臨床成績を検討しほぼ満足できる結果であった.
1979年より現在まで100関節にLord式人工股関節を使用し,その内2年以上直接経過観察しえた54関節について臨床成績を検討しほぼ満足できる結果であった.
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