icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科21巻12号

1986年12月発行

文献概要

臨床経験

両側足底部線維腫症の1例

著者: 成島勝之助1 冨地信和1 加藤良平1 矢川寛一1 一戸貞文2 阿部正隆2

所属機関: 1岩手医科大学第一病理学教室 2岩手医科大学整形外科

ページ範囲:P.1379 - P.1382

文献購入ページに移動
 抄録:症例は61歳女性で,数年前より両側足底部に腫瘤があったが放置していたところ,増大傾向がみられたため某医受診し,手術を奨められ昭和60年3月岩手医大整形外科に来院した.受診時右2×2cm,左1×1cmの腫瘤を触知したが,発赤・熱感・足趾の運動障害はみられなかった.昭和60年6月同部の腫瘤切除を行ったが,周囲との癒着は認められなかった.肉眼的には両側とも足底腱膜に一致して腫瘤を認め,割面は灰白色を呈しており,組織学的に腫瘤の周辺部は豊富な膠原線維からなり,中心部では紡錘形の細胞成分の密な部分がみられた.
 以上より両側足底部に同時期に発生したDupuytren型線維腫症いわゆるLedderhose病と診断した.また,Luckの分類ではinvolutional stageに相当する像と思われた.本邦では足底部のDupuytren型線維腫症の報告は少なく,若干の文献的考察を加えて報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら