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臨床経験
手指骨より初発したサルコイドージスの1例
著者: 藤田資文1 横山正弘2 本郷一郎2 柳谷幸敏2 花井淳3
所属機関: 1滋賀医科大学整形外科学教室 2市立堺病院整形外科 3市立堺病院臨床病理
ページ範囲:P.165 - P.168
文献購入ページに移動症例は,49歳女性,右小指の腫脹及び疼痛を主訴として来院した.初診時X線像では,胸部に全く異常を認めず,右小指基節骨に嚢状骨透亮像が存在した.試験切開では,基節骨髄内より発生した肉芽が,皮質を破壊し周囲組織に侵入していた.組織学的には,炎症細胞の浸潤を伴った類上皮細胞結節が所々に見られたが,特異的な変化はなく,乾酪壊死も認められなかった,経過観察をしていたところ,頸部リンパ節腫脹が出現し,同部の生検により,典型的なサルコイドージスの像を得た,そこでステロイドの内服を開始し,臨床症状の改善をみた.
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