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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科21巻3号

1986年03月発行

文献概要

論述

慢性関節リウマチ患者に対する股関節全置換術

著者: 松野丈夫1 増田武志1 長谷川功1 菅野大己1 松野誠夫1 東輝彦2 平井和樹3 三浪三千男3

所属機関: 1北海道大学医学部整形外科学教室 2市立江別総合病院 3北海道整形外科記念病院

ページ範囲:P.223 - P.231

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 抄録:股関節に著しい骨破壊を有する慢性関節リウマチ患者(以下RAと略す)に対しては,股関節全置換術(以下THRと略す)が有効である.しかし,RA患者は骨萎縮の程度が強く,protrusio acetabuliを合併している例が多く,THRを行う際,種々の問題が生じ易い.また股関節破壊の著しいRA患者は,他関節(膝・手関節など)の破壊も強いことが多く,術後の理学療法に難渋することが多い.今回我々は,昭和49年以降当科および関連病院で行ったRA患者に対するTHRの内,術後1年以上経過した36人46関節につき,臨床的・X線学的に検討を加えた.Protrusio acetabuliの強い症例に対しては,摘出骨頭をトリミングして臼底に置きsocketを挿入する方法をとり良好な成績をあげている.Class IVで両下肢多関節罹患例では,術後著明な臨床的改善を認めず,これらの症例は術後理学療法が不充分であったと思われた.Looseningを示した症例は認められなかった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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