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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科21巻3号

1986年03月発行

文献概要

論述

先天股脱ペルテス様変化に対する大腿骨骨切り術の効果

著者: 鷲見正敏1 司馬良一1 広畑和志1

所属機関: 1神戸大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.233 - P.240

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 抄録:先天股脱症例に対する大腿骨骨切り術は,脱臼整復後の求心位保持を目的として行われている.が,本術式を行うことによる生物学的刺激作用を利用して,先天股脱大腿骨頭のペルテス様変化に対する修復をも期待して行われている.今回,本術式のペルテス様変化に対する効果を検討することを目的として,術前にペルテス様変化を認めた70例83関節の追跡調査(6-22年,平均13年)を行った.ペルテス様変化に対する大腿骨骨切り術の効果は不確実で,術前の変化が著明であったものに高度の骨頭変形を認めた.先天股脱の初期治療として観血的整復術を受けた症例では,骨切り術後も高度な骨頭変形を多数に認めた.外反骨切り術施行例においても,骨頭変形が多数例にみられたが,内反骨切り術施行例に比較して高度の骨頭変形遺残例は少なかった.骨頭変形の程度を決定する最大の因子は寛骨臼の深さで,寛骨臼が深いほど骨頭変形は軽度であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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