臨床整形外科21巻3号

1986年03月発行

症例検討会 骨・軟部腫瘍9例

〔症例2〕胸椎骨腫瘍

著者： 野島孝之¹ 井上和秋¹ 金田清志² 佐々木鉄人² 松野丈夫² 八木知徳² 藤谷正紀³ 井須和男⁴

所属機関： ¹北海道大学付属病院病理部 ²北海道大学付属病院整形外科 ³北海道整形外科記念病院 ⁴国立札幌病院整形外科

ページ範囲：P.262 - P.264

　症例：26歳，男性
　昭和59年1月頃腰痛が出現し，X線にて第11胸椎の異常を指摘された．カリエスが疑われ，治療されていたが，改善せず，悪性骨腫瘍も疑われ，精査の為に受診した．一般検血，肝機能検査等に異常はなく，また免疫グロブリンの上昇，尿中Bence-Jones蛋白もみられない．5月に針生検がなされたが検体不十分で診断にいたらず，6月19日に腫瘍摘出，bone graft，前方固定術がなされた．