icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科21巻4号

1986年04月発行

文献概要

特集 脊椎・脊髄外科診断学の進歩(第14回日本脊椎外科研究会より)

SPINAL DYSRAPHISM—特に単純CTの診断的価値について

著者: 飛騨一利1 宮坂和男1 阿部悟1 小林延光1 阿部弘2 金田清志3 小柳知彦4

所属機関: 1北海道大学放射線学講座 2北海道大学脳神経外科学講座 3北海道大学整形外科学講座 4北海道大学泌尿器科学講座

ページ範囲:P.401 - P.406

文献購入ページに移動
 抄録:Spinal dysraphismが疑われ,腰仙部皮膚異常を示した31例(第1群)と,それを欠き神経因性膀胱,側彎症などを示した25例(第2群)につき,特に単純CTを行った54例を中心にその診断的価値を検討した.第1群の27例(93%)に脊椎発育異常,25例(86%)に神経軟部組織の異常を認めた.第2群では12例(48%)の脊椎発育異常と3例(12%)の脊髄発育異常を認めた.両群を通じ繋留脊髄が最も高頻度に見られた神経軟部組織異常であり,次いで脂肪腫,髄膜瘤(脊髄髄膜瘤),空洞症の順に頻度が高かった.第2群で脊髄円錐の位置を単純CTで調べたところ,全例良く同定された.その際,CT画像表示のウインドウ幅を狭くし,ウインドウ中心を下げることにより,脊髄の下垂状態が良く観察された.第2群の如き患者のスクリーニング検査法としても,単純CTは有効と考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら