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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科21巻4号

1986年04月発行

文献概要

特集 脊椎・脊髄外科診断学の進歩(第14回日本脊椎外科研究会より)

脊髄誘発電位からみた選択的神経根ブロックの作用機序に関する検討

著者: 村上正純1 井上駿一1 中川武夫2 今井克己1 高田啓一1 出沢明1 喜多恒次3

所属機関: 1千葉大学医学部整形外科学教室 2中伊豆リハビリテーションセンター 3君津中央病院整形外科

ページ範囲:P.519 - P.525

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 抄録:選択的腰仙部神経根ブロック前後に下肢末梢神経刺激による分節性脊髄誘発電位(S-SpEP)を記録し,S-SpEPの振幅変化より神経根ブロックの作用機序及び障害根の病態生理に関し検討することを目的とした.[方法]臨床的には各種腰部疾患16例を対象とし,脊髄円錘部付近に挿入した双極電極より得られるS-SpEPの振幅をブロック前後で比較した.動物実験としては成猫12匹を用いた.[結果]臨床的には明らかに責任根と思われる根のブロックにより16例中10例にブロック後の振幅増大が見られ,健側刺激によるS-SpEPにも振幅変化が見られる例もあった.一方,正常根をブロックした動物実験では大半の例で振幅が減少した.[結語]障害神経根のブロックにより振幅が増大することは,障害根が障害部より中枢に対して何らかの機能的影響を及ぼしていることを示唆しており極めて興味深い.この点に関して考察を加えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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