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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科21巻5号

1986年05月発行

文献概要

論述

若年変股症における大腿骨骨切り術後臼蓋変化のX線学的検討

著者: 丹野隆明1 大井利夫1 木村純1 大西正康1 平松健一1 井合洋1

所属機関: 1上都賀総合病院整形外科

ページ範囲:P.565 - P.575

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 抄録:1968年から1984年までに当院で大腿骨骨切り術を施行した思春期及び青・壮年期変股症16名18関節において,術後X線上の臼蓋変化を経時的に検討した,検討項目は,荷重面骨硬化像の形態,荷重面開角の経時的変化,荷重面骨硬化像の拡大方向,荷重面傾斜角と骨頭被覆度,臼蓋側骨梁の5つとした.
 外反(減捻)骨切り術後の臼蓋変化には一定の傾向が得られなかった.内反(減捻)骨切り術後,約半数例に荷重面骨硬化像の厚さの減少と内下方延長を認め,後者は術後1〜2年の間に出現,術後頸体角120〜140度を示す症例に多かった.これらの荷重面開角と荷重面傾斜角は増大し,新荷重面による骨頭被覆度が改善することを見出した.臼蓋側骨梁では術後約半年より外側骨梁の菲薄化と内側骨梁の明瞭化を認めた.これらは荷重線の内方傾斜と荷重応力の分散化を示唆しており,本治療の際には術後の臼蓋変化を予測し行うことが大切であると考えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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