文献詳細
文献概要
手術手技シリーズ 関節の手術<上肢>
肩関節の腱板に対する手術
著者: 遠藤寿男1
所属機関: 1健康保険鳴門病院整形外科
ページ範囲:P.585 - P.591
文献購入ページに移動肩の腱板(rotator cuff)断裂の治療としては,保存療法を優先すべしとする意見と積極的に手術療法をすべしとする意見がある.保存療法を優先する理由として,腱板断裂が発生し一時的に肩挙上が不能となってもやがて挙上が可能となること,剖検例の約3〜21%に完全腱板断裂を認めること,陳旧性の広範囲断裂では修復が難しい.積極的に手術をすべしとする理由として,腱板断裂があると完全な肩自動運動が望めず肩運動痛や運動制限のあること,夜間痛のあること,筋力の低下などをあげる.
不完全断裂については,まず保存療法で経過を見る人が多いようである.完全断裂についてはarm drop signや肩筋力弱化や運動痛や肩機能として問題が残ることが多く手術をする人が多い.
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